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The seaside of Shonan

変わりゆく風景の「今」を残したい

わたらせ渓谷鐵道の旅 その4 

わ鐵の旅、最終回。
通洞から列車に揺られること50分ほど、楽しい一時を共有した彼と別れ、一人降り立ったのは上神梅(かみかんばい)駅。

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駅舎とホームが登録有形文化財に登録されていて、今回のわ鐵の旅の中でもメインの位置づけにある駅でした。

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扉も、窓枠も、そして駅名看板も全てが味わい深い、まさに期待通りの駅。

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ただ、全体を見てみると何となく違和感が。
屋根と外壁の右半分がやけに綺麗で、それが全体のバランスを損なっている気がするのです。

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もちろん、それを差し引いても一見の価値がある駅には違いありません。が、この駅を見て「駅舎を昔のままの姿で残す」って難しいことなんだなぁと改めて感じさせられましたし、逆に、殆ど手が加えられていない古い駅舎の希少性を再認識させられたことも事実。

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とはいえ、駅舎内の雰囲気やホームの感じはきっと昔から変わってないはずで、やはり降りた甲斐はあったと思います。

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駅前風景。

ここでまた一人の年配男性にお会いしました。
ずっと「わ鐵」沿線にお住まいながら日頃鉄道を使わないため、いまだに「足尾線」だと思っていた、というその男性。そんなわけで「わ鐵」どころか鉄道にすら興味のなさそうな方なのに、「今年ふと思い立って、”足尾線”の全部の駅を周って写真を撮ることにしたんだ」と仰るものだから、一体どういう風の吹きまわしなのか、と少し考えてしまいました(^^; でも、こうして人を惹きつける駅が多いのが「わ鐵」の魅力なのかもしれません。

上神梅15:31→神戸15:59
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その後再び間藤行きに乗り込み、本日最後の目的地を目指します。
画像は途中の水沼にて。

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降りたのは神戸。「ごうど」と読みます。
「その1」の項で書いたとおり草木湖や富弘美術館の最寄り駅で、休日は観光拠点として賑わうようですが、さすがにこの時間は人もいなくて閑散としていました。
ここの駅舎も登録有形文化財に指定されている、貫禄あるもの。

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外観はなかなかいい感じなのですが、駅車内は雑然とした印象。

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そして何と言っても、この駅の一番の特徴がこちらの「清流」。かつて東武日光線を走っていたデラックスロマンスカーの車両を用いたレストランです。今回も寄りたかったのですが、時間が無くて断念…。

神戸16:10→桐生17:04
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神戸はたった12分の滞在。桐生に向かう列車は引退を控えた「わ101」でした。

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車内の様子。ロングシートでトイレもありません。
どうやら「わ鐵」のロングシート車両はこの1両だけらしいので、この車両が引退すると「わ鐵」からはロングシート車がなくなることになります。

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徐々に西日が強くなり、やがて日は山陰に。

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交換待ちの相老駅にて。事前のイメージとはかけ離れた姿の駅舎に唖然としてしまいました…。

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ようやく点灯し始めたイルミネーションとわ101。

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向かいのホームにはそのイルミネーションを楽しむための専用列車(定期列車に増結)が入線してきました。しかし車内には悲惨なくらい誰も乗って無くて、日曜なのにこれでいいのか?と不安にならざるを得ない状況…。イルミネーションも鉄道振興の一環なのでしょうが、なかなか利用者促進にはつながっていないようですね。

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そして車内から夕日が沈むのを見届け…

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桐生に到着。これで今回の「わ鐵」の旅は終了です。

「日帰り」ということでハードなスケジュールになってしまい、出費が大きかった割には温泉にも入れず、昼食もまともに摂れず、各駅での滞在時間も満足にとれず…と、色々な面で悔いを残してしまいましたが、それを補って余りある車窓と楽しい出会いに恵まれ、振り返ってみれば大満足の旅でした。

最後まで御覧頂き、ありがとうございました。
(終わり)


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2013/02/24 Sun. 20:34 | trackback: 0 | comment: 2edit

わたらせ渓谷鐵道の旅 その3 

「わ鐵」の旅の続き。
足尾駅から歩いて通洞駅へ向かいます。

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私が足尾駅を出て間もなく、間藤からの折り返し列車がやってきました。本当は通洞までこの列車に乗る予定だったのですが、たった1駅ですし、天気も良かったので歩くことにしたのです。

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通洞までは1kmほど、歩いて10分強の道のり。

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というわけであっという間に到着です。
駅前にはペットボトルで作られたオブジェ(?)がありましたが、コレも夜になると光ったりするのかな?

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駅舎は国鉄時代からの立派なもの。足尾市街のほぼ中心に位置するため、周辺には家が建て込んでいます。
列車の時間まではしばらくあるので、足尾の街を散策してみることにしましょうか。

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まずは足尾歴史館(踏切の左奥)。銅山として栄え、後に深刻な鉱毒被害に苦しめられた足尾の歴史を伝える博物館ですが、12月から3月までは冬季閉鎖とのことで、この時は入れず。もとより入るつもりはなかったものの、雪深い地域でもないのになぜ冬眠するのかは不思議なところです。というか実はここ、小学校の修学旅行で訪れたことがあるのです(「いろは坂」崩落によって華厳の滝に行けず、その代替措置として)。

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坑道に入ることができるトロッコ。前回はこれにも乗りました。

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その後、線路沿いの道を歩いていくと2軒ほどの廃墟を発見。
調べてみると手前が「通洞動力所」、奥が「新梨子油力発電所」という施設だったようで、特に動力所の方はレンガと木を組み合わせたなかなか特徴的な造りでした。

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通洞動力所を別角度から。貴重な産業遺産ですが、屋根が崩落するなど無残な外観を晒しています。

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その隣には現役の変電所。とはいえ、これも外観を見る限り使われているのかどうか分からないような、廃墟同然の佇まい。

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橋を渡って反対側へ。足尾駅前にあったのと同じような平屋の家が立ち並んでいました。

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駅の対岸にある国道122号線から街を眺望。川と山に挟まれた僅かな平地に家々が建ち並んでいて、所々景観に不似合いなマンションも見受けられます。周囲の山々は大分緑を取り戻しつつあり、景色は平穏そのものなので、ここがかつて鉱毒被害に遭った「足尾」だとは俄かには信じられません。

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市街に下りてみると、コンビニや食堂もあり、しっかりとした生活が感じられてホッと一安心。

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営業しているのかどうか分からない店が多いのは、ここも例外ではないようですけど…。

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今なお渡良瀬川から基準値を超える鉛が検出されるなど、依然全てが解決したわけではない足尾の鉱毒問題ですが、一体当地の方々はどんな思いでいらっしゃるのでしょう。発端が100年以上前なので、もはや「過去のこと」になりつつあるのか、あるいはまだまだ「現在進行形」のことなのか…。時間があれば伺ってみたいところでした。

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こうして30分ほど歩き回り、駅に戻ってきました。

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ここで一人の男性と遭遇。実は先程桐生→間藤の列車でも見かけていた方だったので、思い切って声を掛けてみることに。

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聞けば彼は私と同じ大学生で、自転車で旅をしている途中なのだとか。たまたま足尾に興味があり、この日は桐生に自転車を置いて「わ鐵」に乗ってみたそうです。年は私より下でしたが、同年代ということもあってすっかり意気投合(したはず)

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その後の列車もご一緒させていただくことにしました。

通洞14:05→上神梅14:58
私が降りるまでの小一時間、旅の話を中心に盛り上がり、気付けば次の目的地・上神梅はすぐそばに。
テントや食器も携行して日本一周を目指しているという彼。満天の星が広がる室戸岬で一夜を明かした、というお話がとても印象的で、今更ながら私もそんな旅がしてみたくなってしまいました。
今春は1カ月旅を続けられるそうなので、今もまだどこかを走っていらっしゃることでしょう。ささやかながら私も応援していますので、ぜひぜひ日本一周達成されてくださいね!

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最後にお互いをパシャリ。楽しい時間をありがとうございました。
(掲載にあたってはご本人の承諾済み)

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というわけで次の目的地、上神梅駅に到着です。

(続く)

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2013/02/22 Fri. 22:55 | trackback: 0 | comment: 0edit

わたらせ渓谷鐵道の旅 その2 

わたらせ渓谷鉄道、通称「わ鐵」の旅の続きです。

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列車は12:10、終点の間藤に到着。桐生を出た時に10人強、一番多い時には20人以上いた乗客のうち、終点まで乗り通したのは私を入れて4名だけでした。

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ホームには間藤駅の栄枯盛衰が綴られた説明書きが。

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盲腸線の終点なので、もちろんここで線路は行き止まり。

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ただ先程の看板に「旅客終着の」と書かれていることからも分かるように、過去にはさらに2kmほど先の足尾本山駅まで貨物列車が運転されていたそうで、車止めの先には今もその痕跡が残っています。

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駅舎は「わ鐵」転換後に建てられたものらしく、終点駅の風情に乏しい佇まい。

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周辺に生息する「ニホンカモシカ」をモチーフにしたステンドグラスが目立つ駅舎内。
鉄道紀行文の第一人者・宮脇俊三さんが国鉄完乗を達成したのがこの間藤だったことから、宮脇ファンにとっての「聖地」でもあるみたいなのですが、生憎私は氏の著書を読んだことがなく…。鉄道旅行者の”バイブル”的存在のようなので、これを機に読んでみようと思います。

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駅前通りに出ると、目に入ってきたのは冠雪した美しい山並み。
道路沿いに工場や住宅が軒を連ねているものの、辺りはひっそりとしていました。

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折り返しの列車は12:52ですが、待ち時間が勿体ないので徒歩で隣の足尾駅目指すことに。

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足尾駅までは15分程度の距離。線路沿いの道を行けば、迷うこともありません。
(上二枚はいずれも間藤側を向いて撮影)

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足尾駅の手前には塀に囲まれた住宅群がありました。何だか不思議な空間。

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そして足尾駅に到着。おそらく開業当時からのものと思われる立派な木造駅舎が残っています。

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駅前の風景も素朴。

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標高は640m。いつの間にか随分登ってきていたんですね。

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時が止まったかのような、ノスタルジックな駅構内。

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駅の間藤寄りには国鉄時代に使われていたキハ30系列が保存してありました。

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まるで鉄条網のように無造作に車体に巻き付けられているのは、イルミネーション用のライト。
2月末までわ鐵の各駅でイルミネーションが行われていて、コレもその一環のようです。

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キハ30は色違いで2両、さらにその奥には貨車の姿も。

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一応有人駅のようですが、営業時間短かすぎでは…?

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20分ほどこの駅に滞在した後、また歩いて次の駅に向かうことにしました。

(続く)

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2013/02/20 Wed. 23:40 | trackback: 0 | comment: 0edit

わたらせ渓谷鐵道の旅 その1 

前回の東海地方の旅ですっかり「第三セクター」(≒地方私鉄)の旅に味をしめた私は、去る2/3(日)、神奈川から日帰り圏内にある第三セクター「わたらせ渓谷鐵道」にも乗ってきました。「わたらせ渓谷鐵道」は元国鉄(JR)足尾線を転換した、桐生-間藤44.1kmを結ぶ鉄道。その名の通り渡良瀬川に沿って走ることから風光明媚な路線として、また鉱毒事件が起こった足尾銅山を沿線に抱える路線としても有名です。

今日から数回に分けてお送りするのは、その「わたらせ渓谷鐵道」、通称「わ鐵」の旅。
(以降、本文中においては全て「わ鐵」と表記します。)

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というわけで、湘南新宿ラインと両毛線を乗り継いでやってきたのは「わ鐵」の始発駅、群馬県桐生。

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1800円で「一日フリーきっぷ」が発売されているので今日はこれを使います。
ただ残念なことに、JR券売機で買ったため見た目は完全にJRの切符と同じ…。味気ない…。

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そしてホームへ。JRホームの一部を間借りする形で、ホーム高崎側の1番線が乗り場になっています。

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車内はボックス席が中心。発車10分前でこの状態だったのですが、この後家族連れなどが乗り込んできて、結局座席の半分ほどが埋まりました。さあ、いよいよ出発です。

桐生10:36→間藤12:10
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桐生を出てしばらくは平凡な住宅街の合間を走っていきます。

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10:51、大間々に到着。わ鐵本社と車両基地がある大きな駅で、ここで交換待ちのため数分停車。
ところでポストの隣にある大きな電光掲示板みたいな物体、正体は分かりませんがとても気になります。

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大間々駅を出ると車窓には渡良瀬川が接近し、いよいよ「旅」らしくなってきました。

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本宿(もとじゅく)発車後、「この先の車窓がおススメです」的なアナウンスが入ったため最後尾へ。
この辺りは「古路瀬(こじせ)渓谷」と言うそうで、紅葉シーズンは特に素晴らしいとのことですが、木々に視界を遮られるため川の表情は今一つ窺えませんでした…。

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本宿の次、水沼駅は温泉を併設した駅。

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中野~小中。ローカル色豊かな景色が続きます。

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11:30、神戸(ごうど)に到着。ここで多くの乗客が降り、車内には数人を残すのみに。

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周囲には何もないように見えたのですが、「草木湖」観光の拠点になっているとのことなので、ここで降りた人たちもおそらくは草木湖が目的だったのでしょう。日曜日ということもあって、家族連れやカップルの姿が目立ちました。

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列車もその草木湖近くを通りますが、神戸の先で5242mの長さを誇る草木トンネルに入ってしまうため、車窓に草木湖を見ることはできず。

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その先の沢入(そうり)で列車交換待ち。反対からやってきたのは「わ101」形という「わ鐵」開業当時からの車両で、今年3月限りでの引退が決まっています。勿論この車両目当てに「わ鐵」を訪れたわけではないものの、遭遇できたのはラッキーでした。

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沢入~原向では再び「車窓に注目!」との車内アナウンスが入りました。カーブが連続し、車窓には大きな白い御影石が転がる渡良瀬川。なるほど、なかなかの絶景で、わ鐵一番の見どころだったと思います。この辺りをトロッコ列車で走ったらさぞかし気持ちいいでしょうね。

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やがて沿線には銅山関連と思しき施設も見えたりするようになり…

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12:10、わ鐵の終点・間藤に到着。この後は徒歩を絡めて駅巡りを楽しみます。

(続く)

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2013/02/19 Tue. 20:45 | trackback: 0 | comment: 0edit