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The seaside of Shonan

変わりゆく風景の「今」を残したい

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『2011冬 18切符で乗り鉄三昧の旅』 その1 

<プロローグ>
就活が本格的に始まった12月。ふと旅に出たくなった。
今の立場で旅など悠長なことをしてていいのか・・。
答えは自明だったが、葛藤があった。
現実逃避と言われても仕方なかった。

しかし、数日間の空白が就職の成否を分けるというのは考えにくいのではないだろうか。
むしろ「あの時行っておけば」・・という後悔だけは絶対にしたくなかった。限りある時間である。
何よりもう21歳、全ての行動は自己責任だ。

こうして自分の衝動に無理矢理理屈を付け、18切符を片手に束の間の旅人となってきたのだった。


12/12(月)~13(火) 0~1日目<前編>
12日は授業後にセミナーがあったため、帰宅したのはすっかり日の暮れた18時を過ぎた頃だった。
即座にスーツから着替え、準備しておいた荷物をリュックに詰め込む。夕食を手早く済ませ、シャワーを浴び、髪を整える。
全てを円滑に、滞りなく済ませる。これらは旅の前に幾度となく繰り返してきた「儀式」である。

慌しく準備を終えると既に出発時間が迫っていた。一息つく間もない。
こうして帰宅からわずか1時間半、19時30分を周ったところで家を後にしたのだった。

新宿に着くと、予定の時間まではまだ余裕があった。マックに入り、時間が過ぎるのを待つ。まさに時間を「潰す」という言い方がふさわしく、義務的で味気ない一時である。これから旅立つというのに、自分はいったいこんなところで何をしているんだ。思わずそんな自問が頭をよぎる。
既に21時近いにもかかわらず、マックはかなりの盛況であった。不夜城新宿。まだ夜は浅い。

発車時刻10分前にバス停に戻ると、間もなく今宵の宿となるバスがやってきた。
先月の旅に続き、今回もまた夜行バスの利用である。

新宿21:50→津6:00

バスは悲惨なほどガラガラだった。時期を考えても、そして行き先を考えてもこんなものだろうか。結局最後の乗車地・立川を過ぎた時点で6人ほど。快適ではあったが、マックでコーヒーを飲んだせいか、はたまた気分の高まりのせいか、うまく寝付けなかった。バスは一定の速度で、極めて無表情に高速道路を走り続けていた。

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ほぼ定刻で津駅に到着。長距離バスながら、これほど時間に正確なのは日本ならではだろう、と感心する。そして旅をする者にとってはありがたい限りだ。

街はまだ明るくなる気配もなく、人の行き来も殆どなかった。早朝とはいえ、県庁所在駅にしては寂しい風情である。
改札で18切符の1日目に印を押してもらい、そんな寂しさを振り払うように足早にホームへ向かった。
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168.jpg
世界一短い駅名(Z)としてギネスにも登録されているという津駅。小学校のころからこの不思議な地名には何か惹かれるものを感じていた。
実際にその駅名標を目にしてみると、読みが一文字というのは据わりが悪く、やはりどこか変な感じがする。
この不自然な駅名板は、全国でもここでしか見ることが出来ない。

津6:26→多気6:57 905C
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やってきた列車はキハ11の2両。多気方面の始発である。
一方この列車を待ってる間にも、隣の名鉄ホームでは頻繁に列車が往来していた。この辺りは名鉄の勢力が圧倒的に強いのだろうか。

車内は各ボックスに1人座っている程度。丁度東の空から太陽が昇ってきたところで、屈託のない朝焼けが綺麗だった。

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山間の静かな駅といった趣の多気駅に到着。
随分と明るくなってきていた。

多気7:05→新宮10:22 327C
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ここからは3時間以上の長丁場。海岸沿いを走り、和歌山県の新宮を目指す。
車両はキハ48の2両。各ボックス席に一人ずつ程度しか乗っておらず、のんびりとした旅が楽しめそうだ。

途中の佐奈駅では国鉄色風のキハ40とすれ違った。

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車内には高校生が増えて賑やかになっていったが、彼らは三瀬谷で下車(画像は三瀬谷駅)。
この時点での乗客は数えるほどで、車内は息を呑んだようにひっそりとしていた。車内にはディーゼルの音だけが響く。

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続く滝原では行き違いのため停車。静寂に包まれたのどかな駅だ。

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この辺りは山に囲まれ、所々大内山川の流れも見られる。
車窓は変化に富み、次々に移り変わっていく。

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梅ヶ谷から紀伊長島までの区間は特に山深く、トンネルが多い。
そのトンネルとトンネルの合間から、一瞬だけこんな景色も見えた。

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紀伊長島の手前で海が姿を現す。
ここからはこの海岸線に沿って走っていくことになる。

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日本一の降雨量を誇る尾鷲を過ぎると、所々で海が見えてくる。
ただ、目の前に大海原が広がるというより、湾や入り江など「海の一端」が見えるという感じだった。
画像は新鹿付近の海水浴場で、シーズンは賑わうそうだ。

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そして個人的に楽しみにしてたのが、この「波田須」。
トンネルに挟まれ、秘境の雰囲気をかもし出すこの駅。一体利用者はどれほど存在するのだろうか…。

やがて年配者を中心に乗客も増えていき、3時間以上続いた旅も終わりに近づく。
三重県最後の駅でありJR東海最後の駅・鵜殿を過ぎると、終点新宮に到着する。
ここからが和歌山県となり、私にとって46県目の到達県となった。残すは沖縄だけだ。

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ここから先、紀勢本線の一部区間は台風12号の影響を受け、3ヶ月にわたり不通となっていた。
しかし無事12月初頭に復旧し、バス代行も終了している。

新宮では1時間ほど待ち合わせ時間があるので、早速街を歩いてみる。

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駅前を散策していると、早速駅近くに堂々とそびえる立派な門を発見。
かつて始皇帝に仕え、日本にも渡来した「徐福」という人物にちなんで作られた公園だという。
周囲には他に目立つ建造物もないので、異彩を放っている。

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駅から歩くこと10分、熊野川に突き当たった。
左側に見える工場は紀州製紙。ここから河口までは1キロ程度である。

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反対側に目をやると、紀勢本線の線路が見える。
ちょうど多気行きのディーゼルカーが通過。鉄橋を渡る轟音があたりに響き、列車は山の中に吸い込まれていった。

こうして列車が去っていくのを見届けてから、元来た道を駅へと引き返した。
~続く
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2011/12/16 Fri. 17:06 | trackback: 0 | comment: 0edit

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