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The seaside of Shonan

変わりゆく風景の「今」を残したい

北海道周遊鉄道旅 その13 

7/6(金) 6日目<前編>
日本で最も朝日が早く昇る町・根室で迎えた6日目の朝。
宿で野菜たっぷりの朝食を摂り、7時半に「エクハシの宿」を後にしました。
ここから徒歩で「日本最東端の駅」を目指します。

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この日も根室の街は朝から濃い霧に包まれていました。しかも相変わらずの肌寒さで、半袖しか持ってこなかったことを後悔。。
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ケータイの地図を頼りに住宅街を縫うように歩きます。
途中で交通整理のおばさんに挨拶。念のため「東根室駅はこっちであってますかー?」と尋ね、もうひとつ「やっぱりいつもこんなに霧が濃いんですか?」とも聞いてみました。
「そうね、お盆過ぎるまではかなり霧が出るわね。もう嫌になっちゃうわ(苦笑」

根室半島には霧多布湿原という場所があるくらいですし、今日(7/21)の天気予報でも「濃霧による交通障害に注意してください」との注意が出ています。こうして旅先で霧に出くわすくらいならいいですが、毎日のようにこの状態では、何かと苦労も絶えないでしょう…。

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そんなことを思いながら無心で歩き続けること30分、8時ジャストに東根室駅に着きました。

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北の稚内、西の佐世保、南の南大山、そして東根室と、JR線の「東西南北」端駅はこれで訪問達成。

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ホームからの景色。
こうやって見渡して気付いたのは、住宅の屋根が意外と普通だということ。つまり、雪国にありがちな角度が付いた屋根ではないのです。ということはこの辺は雪が少ないのかな?と思って調べたところ、案の定そのようでした。
夏は霧が多い一方、秋冬は快晴の日が多く、冬でも雪がそれほど多くないのが根室の気候的特徴ということです。

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その比較に名寄市の住宅の画像を。
雪が落ちやすいよう、角度がついた特徴的な屋根を持つ家が多いのがわかります。

こうやって家の造り一つをとってみても、地域の気候や生活によって全く異なるのが面白いところ。他にも燃料タンクだったり、二重の玄関だったり、煙突だったり…。そういうのを目にすることで「ああ、北国に来たんだな」と実感します。

東根室8:24→初田牛9:00
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やがて霧の向こうから列車がやってきました。
これだけ霧が濃くても定刻運転。頼もしい限りです。

このまま釧路に戻ってもいいのですが、時間もあるので初田牛駅で途中下車。今旅行最後の秘境駅訪問です。
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「オ・ハッタラ・ウシ」(河口に深い淵があるところ)に語源をもつという初田牛。
あっとこ、はったうし、べっとが…3駅すべてに促音の”っ”が入っているというのがいかにも北海道らしいですね。

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一面の霧。異様な静けさ。まるで異空間に放り出されてしまったかのような感じさえします。
本当にここから帰れるのだろうか…。

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豊ヶ岡や北剣淵と違い、待合室はしっかりとしたものでした。広くはありませんが、居住性はまあまあといったところ。
駅ノートも置いてあり、定期的に同じ人の書き込みがありました。近くにお住まいなのでしょうか…。

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駅前の道は3つに分かれていますが、いずれも当然のように未舗装。
まずは右側の道へ。

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辺り一面荒涼とした草原。
草原の中に規則正しく杭が打ってあるのを見ると、この辺りもあるいは農地か何かだったのかもしれません。

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少し歩くと公民館(初田牛分館)がありました。
周囲に住宅すらないのに、ここを使う人がどれほどいるのでしょうか…。

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そのまま歩くとようやく舗装道路に出ました。道道1127号線のようですが、車通は全くありません。
角には公民館の標識が出ていましたが、駅を示すものは何も表示されていませんでした。
また、右端には「初田牛小学校跡」という立て札があり、ここにもかつては小学校があったということを伝えています。小学校があったということは、当時は住宅もあったのでしょう。

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駅に戻る途中、草原の中の「農道」のようなところに入ってみると、その突き辺りに神社のようなものがありました。でも神社というには余りにも荒れ果てていて…。
しかも右に写っている小屋からは終始物音が聞こえてきて、ひたすら不気味でした。

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神社の辺りから振り返って撮影した画像。
聞こえるのは不吉なカラスの鳴き声ばかり。余計侘しさが募ります。

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ルピナスの花が荒涼とした草原にささやかな彩を添えていました。
しかしその後ろには朽ち果てた小屋が…。

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次に真ん中の道を歩いてみることに。

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そのまま歩いて行くと、再び先程の道道にぶつかりました。
ちょうど車が1台通り過ぎて行きましたが、車からは私の姿が見えてい何じゃないか?…思わずそんな事を考えてしまいます。それほどまでに、この周囲は浮世離れしたような景色のように感じたのです。

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これが、かつて存在していたという初田牛集落の成れの果てなのでしょうか…。

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駅まで戻ってきました。正面に見えるのが待合室です。

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豊ヶ岡や北剣淵も確かに静かでした。住宅も少なく、人通りも殆どありませんでした。
ただこの初田牛は「静か」というより、もはや音が失われてしまったのではないかというほどの雰囲気。「人通りが少ない」のではなく、この世からすべての人が消えてしまったのではないかと思ってしまうほどの寂しさ。そういった、何かほかの駅とは違った種類の静寂、孤独がありました。かつては駅の周囲に集落や農家が広がっていたのかと思うと、余計その寂しさは大きくなります。大袈裟かもしれませんが、駅の周りを歩いていてこれほど心細さを感じたのは今回が初めてでした。
本当に色々な駅があって、それぞれに歴史があって、ドラマがあって、そして今がある、ということをつくづく感じさせられる初田牛駅の滞在でした。

初田牛10:00→根室10:40
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このまま待っていても次の釧路方面の列車は13:08までないため、一旦また根室方面に戻ります。
車内は旅行者ばかりで、座席は半分程度埋まっていました。

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昨日の旅行記にも書いたとおり、落石付近では海と段丘の広がる絶景が望めます。
この日も霧は出ていたものの、北海道ならではの、というより花咲線ならではのスケールの大きな眺めを見ることができました。

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そして再びの根室。
折り返しの列車に乗って、今度こそ釧路へと戻ります。

~続く
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2012/07/21 Sat. 21:49 | trackback: 0 | comment: 0edit

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