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The seaside of Shonan

変わりゆく風景の「今」を残したい

ゆけむりと錦秋の列車旅 その11 

11/5(月) 5日目<中編>
会津川口8:15→只見9:05(代行バス)
会津川口から先、只見までは今も不通の区間。なので、代行バスに乗り換えて只見へ向かいます。
バスの運転手さんは女性でしたが、私のカメラを見るなり「もし写真撮られるなら、走行中も座席移動していただいて大丈夫ですよ」と気遣ってくださいました。乗客も私を含め2名だけだったので、お言葉に甘えることにします。

バスは基本的に只見線に沿って「沼田街道」を走っていきますが、その車窓に見えるのは、全く復旧が進まない只見線の惨状でした。
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まず目に入ってきたのは、右側の1スパンが完全に落ちたままの第五只見川橋梁(会津川口~本名)。
これくらいならすぐ復旧できそうに思えてしまうのですが、その前に地質調査や河川調査、地盤の補強などが必要になってくるでしょうし、何よりお金の問題があるので、実際問題「ただ直す」というわけにはいかないのでしょう。

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そしてこちらは本名ダムの下流に架かっていた第六只見川橋梁(本名~会津越川)。ただただ言葉を失う、ショッキングな光景です…。
只見川水害の際、ダムの放水をもろに食らい、なすすべなく崩落したというこの橋梁。今も川にはトラス橋が放置されたままで、無残な姿を晒しています。
この光景を見た時、只見線の全線開通が難しい状況にあるということを感じさせられました。

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その後もあちこちに水害の跡が…。これはおそらく道路に架かっていた橋なのでしょう。

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こちらも多分道路に架かっていた橋が落ちたところ。復旧に向けた作業が行われていました。
このように、鉄道とは対照的に道路の復旧は進んでいるのですが…。

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つたに覆われた線路と信号機(?)。
もう雰囲気としては「廃線」のそれになりつつあります。

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会津塩沢~会津蒲生に架かる第八只見川橋梁。「渡らずの橋」として有名なこの橋は殆ど原型を留めていました。撮影地としても名高いそうですが、列車からも只見川を間近に望める絶景ポイントだったのでしょう。

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見にくいと思いますが、鉄橋には水害時に流されてきたと思しき流木(?)が絡みついています。
今は水量の少ない只見川ですが、集中豪雨の際はこの鉄橋も冠水するほどまで増水したとのこと。想像がつきません…。

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鉄橋以外にも、多数の流木やえぐられた川岸など…1年3カ月経った今も川辺の至る所に水害の爪後が残されていました。一日も早く元の美しい只見川が戻ってきますように…。

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9:05、50分のバス旅を終えて只見駅に到着。
結局乗客は会津川口から乗った我々二人と地元の方二人、計四人だけでした。悲しいかな、運休している会津川口~只見は、小さな代行バスで十分間に合ってしまうほどの輸送量なのです。

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今年10月1日、大白川~只見が復旧し、再び列車がやってくるようになった只見駅。
「おかえりなさい只見線」の横断幕が泣かせます…。

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駅名標。

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その後、少し周辺を散策。駅の裏手には神社があるなど、長閑な景色が広がっています。

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只見駅の会津蒲生側にあった踏切から。
1年3カ月という年月を物語るように、線路は錆び付き、その先には雑草が繁茂していました。

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後ろを振り返ると、雪山と紅葉の山のコラボレーションが見られました。
そろそろ列車の時間なので駅へ戻ります。


次に乗る列車は9:30発の小出行き。駅に戻ったのは9:20のことでしたが、未だにホームには列車の姿がありませんでした。待合室にいた乗客も少し困り顔。どうやら列車が遅れているようです。
駅員に尋ねると「大白川の先で落ち葉が凄くて、列車が立ち往生してるんですよ。いつ動けるか全く分からなくて、5分後に動くかもしれないし、1時間かかるかもしれない。そういう状況です。」とのこと。
遅れるのは仕方ないにしても、運休になってしまうのはさすがに困る。でもとりあえず待つしかないので、待合室のベンチに腰をおろし、朝食として会津川口で買ったおにぎりを食べていました。

それから15分ほど経った頃。
慌ただしく駅員が動き始め、「運転再開か?」と思っていたのですが、その後の駅員のアナウンスは真逆の内容でした。
「次の小出行きの列車は運休になります。タクシー代行となりますので、駅前でお待ちください。」
がーん。只見線に「乗る」のがメインだったのに、タクシー代行ではどうしようもありません。いっそ次の列車まで待とうかとも思いましたが、調べてみると次の列車は何と15:42!いくらなんでも、6時間も待つのは無理です。

こうして泣く泣くタクシー(ワゴンみたいなのでした)に乗り込み、他の乗客6人と共に小出へ向かうことになりました。
そんな私の心中を察したかのように、「まあ列車からの景色も良いですが、車から見る景色の方が見ごたえがありますよ」と運転手さんの慰めの言葉。悔しいことに(?)、実際その景色は素晴らしいものでした。

只見9:45頃→小出11:05頃(代行タクシー)
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車は只見湖の脇を走り、次いで田子倉湖を眼下に望みながら「六十里越」に挑みます。
この六十里越、列車ならばトンネルで貫くことになるのですが、車は急カーブが続く山道をぐんぐん登っていくので、まさに「峠を越えてる」感じがしました。冬季はこの道路が閉鎖されてしまうため、只見線が六十里越をクリアするための唯一の交通手段となります。

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途中、田子倉駅前を通過。
「冬眠する駅」として知られる臨時駅ですが、先日JRはこの駅を廃止する意向を発表。地元は反発しているものの、利用者もほとんどいないだけに、このまま廃止されてしまうのでしょう。

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その田子倉駅からさらに5分ほど走ると、車窓にはこんな景色が!
デジカメなので色が今一つですが、実際にはもっと紅葉も鮮やかで、絶景でした。確かにこの景色は車でしか見れません。

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そんなわけでちゃっかり車からの景色も堪能して(笑)、小出駅に着いたのは11:05。予定より20分遅れです。
ここまで来たら後は自宅に向かって南下するだけ。温泉にでも寄ってゆっくり帰ろうかな…というのが当初の計画でしたが…

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往生際が悪い私は諦めきれず、次の列車で只見に向かうことに。
列車の発車時間は13:17。幸い「時刻通り運転する予定」とのことでした。

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列車の時間までまだ当分あるので、歩いて”ある場所”を目指します。

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途中にはこんなものもあり…

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なかなかの眺めでした。

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そんな感じで、楽しみながら駅から歩くこと約15分。途中でおじさんに道を尋ねたりして、辿りついたのは「見晴らしの湯 こまみ」という温泉。その名の通り、露天風呂からは小出の街と山並みが一望できる、見晴らしのいい温泉です。

平日の昼ということもあって、客は私とおじいさんの二人だけ。露天風呂でそのおじいさんと色々話したのですが、話がはずみ過ぎてのぼせそうになるほどでした…(笑
聞けば、おじいさんにはお孫さんがいて、それも私と同じく大学四年生とのこと。会話の内容はそのお孫さんのことから、地元・新潟の話まで幅広く。私が今している旅の話をすると「そう、やっぱり鈍行の旅が一番だよね!」と相槌を打ってくださるなど、熱心に聞き入ってくださいました。本当に今回の旅は良い出会いに恵まれている気がします。

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その後は駅まで戻って、駅前の食堂で昼食に。
魚沼発祥の「へぎ蕎麦」や岩魚の定食など、お店の一押しメニューは高かったので、結局新潟とは縁もゆかりもなさそうな「味噌カツ丼」(800円)にしました。

(続く)
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2012/11/17 Sat. 20:28 | trackback: 0 | comment: 2edit

コメント

こんばんは。
拙ブログの只見線の記事とタイムリー(?)にリンクしてたので
とても興味深く拝見させていただきました。
被害状況もよく分かりましたし、代行タクシーによる六十里越などは
逆にちょっとジェラシー感じるほどでした(笑)。って不謹慎ですね…。

東北旅を1回目からまたゆっくり拝見しましたが、
地元の方との触れ合いが印象的です。
話しかけても迷惑そうな顔するだけのテツの人もいるのに、
ちゃんと「人と会話」できるGANさんって素晴らしいです。

Kyo-to #Ytk3Wfxk | URL | 2012/11/17 21:22 * edit *

Kyo-toさま、こんばんは。
コメントありがとうございます。

私もKyo-toさまのblogはいつも拝見していますが、只見線の記事は自分の旅に重ねながら、じっくり読ませていただきました。もちろん、記事は狙って被せたワケではない、ということだけ一応言い訳させてください…(笑
タクシーからの景色も素晴らしかったですし、結果的には只見~小出も乗ることができたので、ある意味「禍を転じて福と為す」という感じでした。
逆に私は、被災前の只見線全線に乗られたKyo-toさまが羨ましいです。(と言うとまた不謹慎ですが…)

旅行記読んでいただいてありがとうございます。
私自身も、今回の旅一番の収穫は”地元の方とのふれあい”だったと思っています。そうした「一期一会」こそ旅の醍醐味だと考えているので、旅先では出来るだけだけ多くの方と話すように心がけてます。昔は私も「話しかけられると迷惑そうな顔をする人」だったのですが(笑、旅に出るようになってからはそういうことも無くなり、気付けば「人との会話」「人との出会い」を求めながら旅をするようになっていました。旅によって「成長したなあ」と感じる部分ですね。

GAN #h8dDW2yY | URL | 2012/11/18 19:25 * edit *

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